第102章 江口式で作った菓子

「わざわざ来てもらって悪かったわ。本当は、うちでご飯でも食べていってもらうつもりだったんだけど」

松本寧音が、遠回しに引き留める。

若井紫雲は笑いながら言った。

「寧音、だったら景司と一緒に帰ったら? ちょうどお二人にも顔を出せるでしょ」

松本寧音の目がぱっと輝く。

「そうだ、景司。うちの母が、お婆さんにって滋養品をたくさん用意してくれたの。私が持っていってもいい?」

林田景司は若井紫雲を見る。

「具合が悪いのに、一人で家にいて大丈夫ですか?」

「大丈夫。もうだいぶ良くなったから。二人とも行ってらっしゃい」

若井紫雲は松本寧音をせかすように言った。

「ほら、早く滋養品を持...

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