第155章 証明は不要

林田秋実のスマホは寝室に置きっぱなしだった。部屋へ戻ってようやく、松本寧音からの不在着信とメッセージに気づく。

風邪の具合を気遣う内容で、少しだけ後ろめたさが胸を刺した。

けれど、すぐに思い直す。寧音なら家政婦を使えばいい。わざわざ自分が行く必要なんてない。そう考えると、罪悪感はすっと薄れていった。

秋実は返信する。病院で冷たい風に当たって風邪をひいたこと、治ったら遊びに行くこと。

すると、間髪入れずに電話がかかってきた。

それらしく演じるため、秋実はベッドに横になってから通話を取る。わざと掠れた声を作った。

寧音はまず心配して、ゆっくり休むよう言う。それから、さらりと尋ねてきた...

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