第61章 誰かに夫役を演じてもらう?

寝室に戻るなり、江口式は後藤由紀へ電話をかけ、笑い混じりに言った。

「何を言ってるの?」

後藤由紀はすぐに説明する。

「本気でまた誰かと結婚しろって話じゃないよ。誰かに、あなたの旦那さん役をやってもらうの」

江口式はさすがに呆れた。

「……役者を探せってこと?」

後藤由紀は少し考えてから言い直す。

「役者は信用できない。できれば業界でそこそこ名の知れた人がいい。見た目からして『この人なら式を養える』ってわかるような人。そうしたらおじいちゃんおばあちゃんも安心するでしょ」

業界の有名人が、いったい誰がそんなことに付き合うというのか。

江口式は、後藤由紀が冗談を言っているとしか...

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