第90章 婚談について?

翌日、江口式は午前中からずっとバタバタしていた。

古川教授に渡す菓子を、買ってきた化粧箱に丁寧に詰め直し、いざ古川承一のところへ向かおうとしたとき、坂東紫苑からメッセージが届いているのに気づく。

「今日、いい匂いでふわふわの焼き菓子が出たって聞いたんだけど、私もご相伴していい?」

江口式は少し考えてから、電話をかけた。

今は坂東紫苑を家に呼ぶのは都合が悪い。代わりに、ネットで注文して彼女の家へ宅配してもいい。

そう思っていたのに――。

「お姉ちゃん、宅配はやめよ? どうせ外出するんでしょ。だったら一緒に晩ごはん食べようよ」

坂東紫苑は声を弾ませて笑う。

「お姉ちゃん、今日は私...

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