第101章

香椎早希が次の段取りを考えていた、そのときだった。

スマホが短く震え、通知が届く。

差出人は木村美亜。

【香椎さん、雲雀グループの四半期株主総会、木曜の14時に決まりました。来られますか?】

その文面を見た瞬間、早希の瞳の奥に、かすかな笑みが走る。

【もちろん】

数日後。

雲雀グループ本部。

会議室は本社ビル37階。床から天井までのガラス越しに、街の半分が見渡せた。

長机は磨き上げられ、表面には人影が薄く映る。各席にはミネラルウォーターとファイル。スクリーンはすでに降りていて、スライドは1枚目で止まっている。

株主たちが次々と入室し、四半期の数字を軽く話し、当たり障りのな...

ログインして続きを読む