第120章

改革案が可決してから三日目。香椎早希はオフィスで、部署再編の名簿をめくっていた。

外部監査チームはすでに入っている。経理部の連中はこの二日、肝を冷やしっぱなしだ。

雲雀京介と近い中堅どころが、彼の執務室へ頻繁に出入りしている。扉はきっちり閉められ、毎回、長い時間をかけて話し込んでいた。

早希は名簿を閉じ、椅子の背にもたれる。

――待っているのだ。

権限を奪われた人間が、おとなしく座して死を待つはずがない。まして雲雀京介なら。

彼は、助けになる糸口を片っ端から探す。味方になり得る人間を、必ず見つける。

そして今、彼に残された「頼れる相手」は――松井誠美だけだった。

午後二時。秘...

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