第150章

雲雀京介の結婚記念宴は、これでもかというほどの豪奢さだった。

雲雀家は柏英ホテルの最上階、宴会ホールを丸ごと貸し切り。集まったのは金も地位もある連中ばかりで、わざわざ経済紙の記者まで招かれている。

京介は終始、香椎早希の手を離さなかった。まるで「これは俺のものだ」とでも言うように。

仕立てのいい黒のスーツ。きっちり撫でつけた髪。いつもの柔らかな笑みを浮かべながら、歩くたびに必ず早希へ視線を向ける。

早希もそれに合わせて、柔らかく笑った。ふたりは誰が見ても仲睦まじい、模範夫婦そのものだ。

人波を抜けるたび、早希は祝福の言葉に小さく頷いて応じる。優雅で、非の打ちどころがない。

「雲雀奥...

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