第154章

雲雀京介は雲雀家の旧宅を出ると、そのまま車を走らせ、西の郊外にある別荘へ向かった。

車が雑草の伸び放題の庭へ乗り入れるや、苛立ちまぎれにクラクションを鳴らす。

門を開けたのは警護の男だった。京介は険しい顔のままリビングへ踏み込み、ソファに丸くなってスマホをいじっている竹内結菜を一瞥した。

「荷物まとめろ。三日後、国外だ」

机の上へ、航空券と査証を放り投げる。声に温度は一切ない。

竹内結菜のスマホが「ぱんっ」と床へ落ちた。彼女は勢いよく顔を上げ、信じられないという目で京介を見る。

「……何それ。私、行かない!」

「お前に選択肢はない」

京介はネクタイを乱暴に引き、目の奥に露骨な...

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