第177章

雲雀家の旧邸。長いダイニングテーブルには料理が隙間なく並び、湯気と香りが重なっていた。

集まっているのは雲雀家本家の親戚ばかり。三々五々で談笑しながらも、視線だけは何度も上座へと流れる。

香椎早希は雲雀京介の隣に座っていた。ゆったりしたニットワンピースに、長い髪は後ろでふわりとまとめている。

その下手には、竹内結菜が娘を抱いて座っていた。結菜は時折、盗み見るように早希へ視線を投げ、口元には抑えきれない得意げな笑みが張り付いている。

「奥様がお見えです」

誰かがそう声を上げた。次の瞬間、松井誠美が家政婦の手を借りながら、ゆっくりと姿を現す。

青みがかったゆったりしたロングドレス。裾...

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