第24章

撮影所は人の出入りが絶えず、あちこちの組が慌ただしく撮影を回していた。

香椎早希は教えられた住所を頼りに、福田栄一のいる撮影班を見つけた。

とはいえ、いきなり声をかけて邪魔をする気はない。撮影エリアの外れにある休憩スペースに立ち、静かに待つことにした。

腕に抱えたファイルには、何日も徹夜を重ねてようやくまとめ上げた提携案が入っている。

今度のチャンスだけは、絶対に取りこぼせなかった。

「ねえ……あれ、香椎早希じゃない?」

少し離れたところで、応援用のボードを持った若い女の子たちがひそひそ声を交わす。

「たぶんそう。写真で見たのと同じ顔してる」

「なんでこんなとこにいるの?」

...

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