第38章

問いかけられると、竹内結菜は言い淀むように視線を泳がせた。やがて雲雀京介の袖をぎゅっと掴み、それでも最後には首を横に振る。

「だめ……言えない。これは絶対、言っちゃだめなの」

結菜がそれ以上語ろうとしないのを見て、京介は小さく息をついた。

「……分かった。結菜、話したくないなら今は休め。もうすぐ警察が来る。そのときは経緯をそのまま話せばいい。俺も一緒にいるから」

……

香椎早希が洗面所から戻ってきたとき、顔にはもう落ち着きが戻っていた。

廊下では、制服姿の警官が二人、竹内結菜の病室へ向かって歩いている。

早希は足を止めかけ、すぐに彼らの後ろについた。

ドアを押し開けると、ほと...

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