第56章

一時間後――すべてが終わった。

雲雀京介が浴室で身支度をしている隙に、竹内結菜はゆっくりと起き上がり、鏡の前へ歩いた。

鏡に映る肌には、雲雀京介が残した引っかき傷とキスマークが、あちこちに散っている。

結菜はスマホを取り出し、その痕を寄りで何枚も撮った。

それから匿名の番号を開き、写真を一枚ずつ送信していく。

宛先は香椎早希。

     *

その頃――。

香椎早希が八神煉と話している最中、スマホが短い通知音を鳴らした。

取り上げて画面を開き、ポップアップした数枚の写真を見た瞬間、早希は眉をひそめる。

また、この手。

見慣れすぎて吐き気すら起こらない。早希はその番号を、た...

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