第73章

雲雀京介は通話を切ると、椅子の背にもたれ、眉間を指で押さえた。

それからしばらくの間、昼は雲雀グループの案件を捌き、夜は新会社の運営を張りつめた目で追う。まともに眠った記憶がない。

モニターにびっしり並ぶ数字が視界を刺し、目の奥がじりじりと乾く。こめかみが、ずき、ずきと脈打った。

――人手が要る。

そう思った矢先、スマホがぶるりと震えた。竹内結菜からのメッセージだ。

【京介、スープ煮たよ。持っていこうか?】

時刻を見る。もう夜9時。

数秒迷って、短く返す。

【いらない】

すぐに返事が跳ねた。

【でも最近すごく疲れてるでしょ? 痩せたよ】

雲雀京介はそれ以上返さず、スマホ...

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