第101章

瑠璃はずっと真琴の表情を窺っていた。機が熟したと見るや、わざとらしく歩み寄り、しゃがみ込むと、壊れ物に触れるみたいに慎重な手つきで欠片を拾い集める。

「これ……絵里奈が書いた手紙みたい」

瑠璃は囁くように言った。

「本当はお母さんに見せたくなかったんだけど……でも、遺書だし」

遺書。

その言葉が、真琴の神経を正確に刺した。

真琴は大股で近づき、瑠璃の手から破れた紙片を乱暴に奪い取る。

寄せ集められた文字は歪み、震えていた。書いた人間がどれほど衰弱していたのか、嫌でも伝わってくる。

『この手紙をあなたが読んでいる頃、私はもうこの世にいないと思います』

『後悔はしていません』

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