第137章

「絵里奈」

真琴は彼女の瞳を射抜くように見据え、噛みしめるように、あの――自分を狂わせる問いを吐き出した。

「俺が出張してる間……楽しかったか?」

絵里奈の笑みが、ぴたりと固まる。血の気が一瞬で引き、頬が紙みたいに白くなった。

「ち……違……」

「違う?」

真琴は彼女の顎を乱暴に放り、視線をきらりと光るトロフィーへ落とす。瞳の奥にあるのは、露骨な嫌悪だった。

「壇上じゃ、ずいぶん眩しい顔で笑ってたじゃないか」

「どうした? くだらないトロフィーひとつで、自分が偉くなった気分か?」

「違うんです!」絵里奈は慌てて言葉を継ぐ。「あれは神崎部長が……私は、佳奈お姉ちゃんのために…...

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