第22章

三日。

あの病室で、ぬくもりの欠片すらない行為を強いられてから、まだ三日しか経っていない。

あの悪夢から意識すら引き戻せないまま、絵里奈は狩野グループ傘下でも最高級とされる会員制クラブへ連れてこられた。

今夜、この場所で慈善オークションが開かれる。

名士も、富豪も、政治家も。

慈善の仮面をかぶり、その実、刺激を漁りに来た者たちばかりだった。

バックステージのメイクルームで、小野彰が無表情のまま黒いベルベットの箱を差し出した。

「奥様。社長から、今夜の『衣装』です」

彰は視線を落としたまま、絵里奈の目を見ようとしない。

鏡台の前に座った絵里奈は、震える左手で箱を開けた。

中...

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