第28章

隣の監視室。

賢治は二人の警備員に「ご協力を」と妙に丁寧な口ぶりでここへ連れて来られた。ホテルの安全確認のため――そう言われた。

眉をひそめ、抗議の言葉を吐きかけた瞬間、正面のモニターがぱっと点いた。

映っているのは、隣のロイヤルスイート。

そこに――絵里奈がいた。

黒いキャリアスーツ姿のまま、ベッドの上に膝をつき、カメラに背を向けている。震える両手で、真琴のシャツのボタンを外していた。

「……何だよ、これ。盗撮だろ! プライバシーの侵害だ!」

賢治は勢いよく立ち上がり、怒鳴った。

「違法だ! 警察呼ぶぞ!」

「西村さん、落ち着いてください」

警備主任が肩を押さえ、低い声...

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