第42章

翌朝。

絵里奈は看護師に起こされた。

未納があるため、病院のシステムが以後の投薬を自動でロックしたという。自分で1階ロビーへ行って精算しない限り、今日の抗生剤の点滴は止まる。

絵里奈は手の甲の針を抜き、差し伸べられた手を振り払った。

お姉ちゃんの望みのため。早くプロジェクトを終わらせるため。

まだ死ねない。――いや、死ぬ資格もない。

この命は、もう自分のものじゃない。

壁に手をつき、重い傷脚を引きずりながら、病室を出る。

一歩ごとに、ガーゼの下の傷口がひり、と裂ける。刺すような痛みで額に冷や汗が浮いても、眉ひとつ動かさない。

歩けるなら、大したことじゃない。

エレベーター...

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