第6章
飛鳥視点
チームづくりの後、すべてが変わってしまった。
私は無意識のうちに匠海のことばかり目で追うようになっていた。彼の一挙手一投足をつい観察してしまう。そんな些細な変化が、私の気持ちを複雑にさせていた。
待って、私、どうしちゃったんだろう? まさか、私が……。
私は頭を振って、その馬鹿げた考えを追い払おうとした。
同僚たちが次々とオフィスを後にしていく中、残って残業しているのはほんの数人だった。私が帰宅の準備をしていると、翔太が近づいてきた。
「飛鳥さん」彼は緊張した様子で手をこすり合わせながら言った。「もう終わり? よかったら、一緒に夕食でもどう?」
「ありがとう...
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