第126章 語り合う

澄川琉生は、もう隠し立てする段階じゃないと腹をくくった。東の窓が割れたも同然だ。だったら最初から、はっきり言ってしまえばいい。後になってこそこそするほうが、よほど面倒になる。

琉生は伊原綾音の腕から可愛い子を受け取ると、椅子へ移動して腰を下ろし、膝の上にちょこんと座らせた。諭すように、ゆっくりと言う。

「ママは、永遠にママだ。誰にも取られない」

杏ちゃんは黒々とした瞳を見開き、ふん、と鼻を鳴らした。

「でも昨日の夜、ママはおじさんと一緒に寝た。本当は、私と澄川奏斗と一緒に寝るはずだったのに」

杏ちゃんは賢い。線引きもやけに明確だ。母娘ふたりで寄り添って生きてきたこの数年、北野隆也で...

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