第127章 まだ終わっていない

澄川琉生は話を聞き終えると、目を細めた。千成が続ける。

「久岡明礼は、久岡家の人が正式に就任する前に、S市の名だたる企業を束ねて巨大なグループにし、ハイエンドな金融資産の帝国を築くつもりです」

「胃袋だけはでかいな。だが、そんな力があるのか? 出資を募って金を囲い込むやり方は、一度でも事故れば終わりだ。二度と立ち上がれない」澄川琉生は冷ややかに言い捨てた。

「そもそも久岡明礼は金融畑じゃない。それで手を出すなんて……度胸だけはありますね」

千成は不安げに問う。

「こちらも介入しますか? あんなことをやれば、S市の経済全体を壊します」

「まだだ。まずは様子を見る。先に目の前の件を片...

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