第26章 思いがけない出会い

「高村さん……!」

伊原綾音は、驚きと喜びの入り混じった声を上げた。

きつく叱られて、ひたすら腰を折っていた清掃員は、呼ばれたことで顔を上げる。綾音の姿を見た瞬間、その顔にぱっと喜びが広がった。

「お嬢ちゃん……」

しばらくしてから、信じられないといったふうに高村はそう呼んだ。

「高村さん、本当に高村さんなのね」

綾音はカートから手を離し、足早に駆け寄る。向かい合った二人の胸には、懐かしさと切なさと嬉しさが、いっぺんに押し寄せていた。

綾音が現れたことで、その場にいた人たちも口をつぐんだ。綾音はくるりと振り返り、婦人を怒鳴っていた相手を冷えた目で見据える。

「この人が何をした...

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