第34章 夢

澄川琉生は数秒黙り込んだあと、さらに鋭く切り込んできた。

「もしあいつが、既婚だってことを岩坂真緒に知られても構わないと思っていたら? そのうえで両親が毎日君の生活をかき回してきたら、どうする?」

考えたことがないわけじゃない。本当にそうなったとしても、対処のしようはある。

けれど今は、北野家が北野隆也の既婚という事実をどうしても隠したがっている。そこさえ押さえておけば、離婚を成立させるところまでは持っていけるはずだった。

「少なくとも今は、岩坂真緒さんに知られるのを恐れてるはずです」

「今日、北野家の人間が君の子供の学校まで押しかけて騒いだ。それが恐れている人間のやることか?」

...

ログインして続きを読む