第38章 抱きたい

川東浬は眉をひそめた。

「琉生さん、何なんだよ、それ」

「あいつを締め出すだけじゃ足りなくて、S市から消したいってことか?」

「その頭で、よく警察学校に受かったよな……」

そう吐き捨てられた瞬間、川東浬の頭の回線がぴんとつながった。彼はハンドルを軽く叩く。

「まさか、締め出すのは目くらましで、本音はあの女を抱きたいとか?」

男ってのは、気になる女ができると、まず存在を意識させて、それから手を伸ばして引き寄せるものだ。

「お前、警察じゃなくて脚本家になるべきだな」

澄川琉生の本気の罵声が飛んでこない。それだけで、川東浬は図星だと確信した。何か大発見でもしたかのように、彼は大声を...

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