第62章 一緒に寝る

伊原綾音のそれは探りだった。澄川奏斗が彼女の家に住むようになってから、澄川琉生が顔を出したのはたった二度。しかも、ここ十日あまりは一度も姿を見せない。

――もしかして、本当に実の息子なの?

そんな疑いさえ頭をよぎる。だって彼女は、一日でも杏ちゃんの顔を見られないと眠れないのだから。

「いや、そういう意味じゃないの。もっと子どもと関わったほうがいいって言ってるだけ。奏斗にどれだけ会ってないの? 親のそばにいる時間って大事だよ。放っておいたら、治療にもいい影響なんてない」

闇の中で、冷たい鼻笑いが聞こえた。綾音は眉をひそめ、言い返そうとした瞬間、男が嫌味たっぷりに吐き捨てる。

「誰が別...

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