第24章

彼女の言う「自分のところ」とは、東エリアにあるあのリバービューのマンションのことだった。

「どういう意味だ?」

ようやく抑え込んだはずの苛立ちが、九条湊の胸でまた燃え上がる。彼は一ノ瀬紗月の前に立ち塞がった。夜の闇の中、その長身がひどく威圧的に見える。

「一ノ瀬紗月、お前いったいどうした? 落水してからずっと様子がおかしい。正直に言え。あの男に何か吹き込まれたのか?」

また神谷蓮のせいにする。

一ノ瀬紗月は説明する気にもなれなかった。

「言ったでしょ。最近、体調が悪くて気分も優れないの。それだけよ」

その言い分なら、病院でももう聞いている。

一ノ瀬紗月がもう自分を愛していないか...

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