第25章

胸の底から、どろりとした酸味がせり上がってくる。嫉妬と憎しみが、いまにも彼女を丸ごと飲み込みそうだった。

それでも顔には、泣き顔よりよほどみっともない、従順な笑みを貼りつける。

「ごめんなさい、湊。私が焦りすぎたの。私が子どもだった」

睫毛を伏せる。長いまつげが瞳の奥の毒を隠し、涙だけが計算どおりにこぼれ落ちて、彼の腕へぽとりと落ちた。

「ただ……ただ、あなたのことが好きすぎて。赤ちゃんのことも、心配で……」

そう言いながら、彼女はまだ平らな下腹にそっと手を当てる。声には、わざとらしい秘密めいた喜びと、かすかな照れが混じった。

「それに……それにね。おととい検査に行ったら、お医者さ...

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