第48章

その言葉を聞いた一ノ瀬蘭は、胸の内でぱっと喜びを弾けさせた。だが顔にはなお心配げな色を残したまま、何度も礼を口にする。

九条湊はそれ以上、余計なことは言わなかった。スマートフォンを取り出すと、すぐに家政婦へ連絡を入れ、寝室を一部屋空けるよう指示する。ついでに、ベビールームの準備もしておけと念を押した。

その後は自ら車を走らせ、高級ベビー用品店を何軒も回った。ベビーベッドに紙おむつ、粉ミルク――乳幼児に必要なものを一つひとつ吟味し、さらに家具店では新品の子ども部屋用家具一式まで注文する。

その手際は驚くほど早く、迷いもない。まるで胸に巣食う罪悪感のすべてを、これから生まれてくる子へ注ぎ込も...

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