第111章

不破蓮は映像を拡大し、目を細めた。

「違う。このフロアの医者なら全員顔を見てる。こいつは体つきが違う。見たことがない……」

同じ時間帯、別フロアの監視映像も引っ張り出す。するとその人物は階段室から出て行っていた。エレベーターは使っていない。カードの通行履歴もゼロ。

「階段室のカメラは?」と神崎結菜が眉を寄せる。

「壊れてる」不破蓮の顔色が冷えた。「昨夜からだ。調べさせたが、破壊された痕跡がある」

神崎結菜は目を閉じる。

「……やっぱり口封じ」

ほどなくして、ボディガードが白鳥美咲のスマホを回収し、深層復旧に回した。削除された隠しデータが残っていないか、洗い直すためだ。

結菜は...

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