第百十六章

斉藤泰が、印刷したスクリーンショットを机の上に置いた。

写真の男は顔の半分しか写っていない。背は中背より少し高めで、黒いジャケットを羽織っている。

不破蓮はその写真を二秒ほど見つめ、目を細めた。氷みたいに冷えた声が落ちる。

「体格照合をかけろ。病院周辺の出入口、全部の監視カメラを引っ張って来い。共犯がいないか洗え……」

「はい」

斉藤泰が応じて部屋を出ていく。

不破蓮は無表情のまま紙を置き、神崎結菜に言い含めた。

「これから外出するときは、必ず護衛を付けろ」

深く沈んだ、心配の色を隠しきれない視線。結菜はその目に当てられて、わずかに息を呑む。

「……うん」

「大丈夫。私、...

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