第120章

「結菜、あの人が戻ってきてからにしよう」

「それがいい」

神崎結菜がシートベルトを締め終えた、その瞬間。しろからメッセージが飛んできた。

『ボス。拘置所で上柿優に面会してた例の弁護士、調べました。本名は進川典章。“末宗拓水”は偽名です。弁護士資格は本物。ただし登録名が末宗拓水になってます』

結菜は息をのむ。

――上柿優の件、やっぱり末宗拓水が深く噛んでる。

今さら「三ノ宮梢子とは関係ない」と自分に言い聞かせても、無理があった。

しろ『それと、白鳥美咲の件のあと、進川は陳家を辞めてます。今の足取りを追おうとしたんですが……国内にいません』

結菜は眉を寄せ、すぐ通話をかけた。

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