第125章

不破蓮は淡々と笑って説明した。

「彼はただ、三ノ宮栄樹に軽く合図しただけだ。梢子を呼び戻すのは、栄樹が自分で何とかした」

「まあ、あいつもそれなりに頭は回る。『家のほうで急用ができた』って理由で呼び戻したらしい……あと五分、連絡が遅れてたら、梢子はもう搭乗してた」

神崎結菜は、なるほどと腑に落ちた。

不破蓮は斉藤泰へ視線を向ける。

「……向こうは何を聞いてきた?」

「不破グループが、なぜこの案件に興味を示したのか――その一点です。ご指示どおり、余計な説明はしておりません」

斉藤泰の口調は終始うやうやしい。

不破蓮は小さく頷いた。

神崎結菜は窓辺へ歩き、床まであるガラス越しに...

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