第13章 俺様に逆らうのか?

「……もうすぐだ。あと少し……安心しろ……」

木村さんの声は、抑えきれない昂ぶりを押し殺したように低い。普段の実直で気弱な印象とは、あまりにも噛み合っていなかった。

神崎結菜の瞳が、すっと冷える。

――父さんの体内の毒のこと……?

考えがまとまる前に、木村さんは通話を切った。きょろきょろと周囲をうかがい、誰も見ていないと確認してから足早にその場を離れていく。

神崎結菜は、その映像を保存した。

翌日。

帝都・ヴェネーノ高級会員制クラブ。

CBU地区のコアエリアに建つ、最上級のプライベートクラブだ。外観は黒いガラスの壁面で控えめに装っているのに、内側は贅を尽くした別世界。

裏の...

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