第136章

神崎結菜はスマホを枕元に置き、目を閉じた。

南条葵の、隠し事ができない調子の声を思い出すと、思わず口元がゆるむ。胸の奥で張り詰めていた一本の糸も、いつの間にか少しだけほどけていた。

サプライズ、か。

窓の外はまだ薄明るい程度で、カーテンの隙間から差し込む朝の光が、壁にやわらかな温度を落としている。

たしかに、楽しみではある。

――できれば、驚きじゃなくて。

翌朝。

神崎結菜は、スマホの震える音で叩き起こされた。

目を閉じたまま手探りで端末を掴み、薄く目を開けて画面を確認した瞬間、眠気が吹き飛ぶ。

不破蓮が三ノ宮裕臣を張らせている部下の表示名だった。

結菜は通話を繋ぎ、寝起...

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