第百四十章

神崎結菜は車を路肩に寄せて停めた。

「どれくらい待ってた?」

「映像に映ったのは二回。最初が午後2時17分。腕時計を見て、中に入った。次が午後4時09分。茶楼から出てきたとき、顔つきが重かった。間の二時間は、監視カメラが店内を拾えてない」

「誰も来なかった可能性があるわね。茶楼で誰かと約束して、相手が来なかった」

しろが二秒ほど黙る。

「……つまり、来ない相手をほぼ二時間、そこで待ってたってこと」

神崎結菜はわずかに眉を寄せた。白鳥里史が死ぬ十日前くらいの話だ。

彼は……誰を待っていた?

三ノ宮梢子なら、なぜ来なかった?

用事に縛られたのか。それとも、最初から来る気がなかっ...

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