第154章

神崎結菜「出口までだいたい15メートル。出たら船底の区画室よ。そこから補給デッキに上がれる。七海が外から、あの位置の扉を開けるはず」

不破蓮はうなずいた。川岡花鈴の腕を自分の肩に回させ、もう一度前へ進む。

最後の配管は、これまでよりさらに狭い。

彼女が誰より先に気づいたのは、船体の奥深くから伝わってくる微かな震えだった。骨組みの内側で生まれた振動が、管壁を通って足元の錆と汚れの層へ染み込んでくる。

神崎結菜が声を落とす。

「エンジン、回し始めた。出港を前倒しするつもりね」

不破蓮は歩調を上げた。

川岡花鈴も切迫感を察し、管の中で腰を折ったまま歯を食いしばって進む。荒い息は押しつ...

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