第19章 あなたの命を狙う者がいる

神崎景介は妹を見つめ、瞳にかすかな驚きを走らせた。

神崎結菜が蒼海市でどう過ごしていたかは、すでに調べている。沢渡家では扱いがよくなく、沢渡夫妻の態度も相当にひどかった。

そんな状況で、神崎結菜が500万ドルも貯められる?

――だが、その場で追及はしなかった。

それよりも、神崎徹のほうがおかしい。妹をオークションに連れて行っておいて、どうして彼女が自分で貯めた金を使う流れになる。

兄として、それでいいのか。

「褒めてくれてありがとう」

神崎結菜は織田香織の心にもない賛辞を、あっさり受け取った。椅子から立ち上がり、淡々と言う。

「疲れたから、先に上で休むね」

そう言い残し、く...

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