第33章 妹のものは私のものだ

「お前、マジですげえな!」神崎徹は目をまん丸にして叫んだ。「帝都大学だぞ! 全国トップの大学じゃん!」

南条葵はふん、と鼻を鳴らす。

「何がそんなに驚きなのよ。結菜は天才なんだから。沢渡家であの数年ムダにしてなきゃ、とっくに博士課程よ」

沢渡家の話題が出た途端、胸の奥がむかっとする。

神崎清美は合格通知を両手で抱えるみたいに持ち、何度も何度も見返して、ぽろぽろと涙をこぼした。

神崎結菜がティッシュを差し出し、困ったように言う。

「母さん、泣かないで」

「嬉しいのよ……」神崎清美は涙を拭い、合格通知を大事そうに封筒へ戻した。「結菜、ほんとにすごい。お母さん、誇らしいわ」

神崎徹...

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