第44章 面白いと思っただけ

神崎結菜はサーモンを一切れフォークで刺し、手短にいくつかだけ説明した。

沢渡詩織がまた面倒を起こしたと聞いた南条葵は、眉をきゅっと寄せる。

「……あいつ、どう振り払っても振り払っても離れないの?」

「平手、入れた」

「はぁ! 私なんで熱なんか出してんの!」

葵は勢いよく自分の太ももを叩き、ガラガラの声で悔しそうに呻いた。

「私が発熱してなきゃ、その場で見れたのに! 現地で食べる瓜ほど旨いもんないじゃん!」

結菜は呆れた目で葵を一瞥する。この子は本当に野次馬根性だけは一流だ。

葵がさらに根掘り葉掘り聞いてきたところで、ふと結菜の顔つきがいつもと違うことに気づく。

目を細め、ス...

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