第51章 君が育てたいい娘

神崎結菜は窓の外を見やり、わずかに眉をひそめた。

「沢渡詩織、最近男を替えるペースがやたら早い。前のあの子らしくない。沢渡家が何かやってる気がするの」

不破蓮が即座に応じる。

「俺のほうで調べさせる」

「いい」

結菜は視線を戻し、彼を見る。

「もう人を動かしてるから」

蓮は横顔で彼女を一瞥し、優しい目を細めた。

「今の俺は、君の彼氏だろ。何かあったら使え。いつも一人で抱え込むな」

神崎結菜は、ほんの一瞬言葉を失った。

蒼海市にいた頃は、何もかも自分で背負ってきた。

神崎家に戻って、父と母と兄が後ろにいる。それだけでも、もう前とは違う。

それなのに――さらに誰かが、こん...

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