第52章 私が好きなのはあなただけ

白鳥美咲は目の縁を赤くして、「ちょっと神崎結菜に二言三言――」

「お前、頭おかしいのか?」白鳥里史が声を潜めた。「神崎家の結菜様を、お前ごときが口にしていいと思ってるのか。旦那様がついこの前に認めた孫娘だぞ。わざわざ旦那様のところで舌を回して……脳みそ入ってるのか」

「なんで言っちゃダメなのよ!」白鳥美咲は歯を食いしばった。「あの子が、なんで――」

「神崎家の娘だからだ。旦那様の命を救ったからだ」白鳥里史は低く言い含める。「いいか。大人しくしてろ。二度と面倒を起こすな」

白鳥美咲は拳をぎゅっと握りしめ、瞳の奥に悔しさを滲ませた。

翌朝早く、不破蓮の手元に果物籠の検査報告が届いた。

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