第66章 自分の胸に聞いてみろ?

「私的なパーティーがあるんだって」

南条葵の声には、どこか見物気分の響きが混じっていた。

「主催は下垣真莉。行く?」

神崎結菜はすぐに沢渡詩織のことを思い出す。

「面白いこと、ある?」

葵はこういう集まりを一番嫌うタイプだ。それが、わざわざ声を弾ませる。理由がないはずがない。

「沢渡詩織も来るって聞いた。来ない? 絶対、見ものになると思う」

結菜は少し考え、「いいよ。迎えに来て」と答えた。

それから三十分後。

身支度を整えて階下へ降りると、研究所の前に南条葵の車が停まっていた。

葵は窓を下ろして結菜を一瞥し、ビルを見上げる。

「……ここ、どこ? 不破家の研究所じゃない。...

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