第82章

翌朝。神崎結菜はぼんやりと目を覚ました。

枕元のスマホを手に取り、画面をちらり。7:30。

8:30から大講義だ。布団を抱えたまま上体を起こし、ふぁ……と大きくあくび。ベッドを下りて洗面所へ向かった。

階段を下りると、もう両親は起きていた。

「結菜、今日は早いのね。もう少し寝ててもよかったのに」

神崎清美が柔らかい声で気にかけてくる。

「朝イチで授業あるの。朝ごはん食べたら、そのまま学校行く」

「ちょうどよかった。朝ごはん、できてるわよ。ほら、早く」

清美が手招きする。

結菜が近づいて腕を絡めると、清美の瞳にふっと痛ましさがよぎった。

「結菜……ごめんね……」

「え? ...

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