第6章

美空視点

大悟の事故は、私をかつてないほどの不安に突き落とした。浩介の善意による海の予測、大悟の事故が起きたタイミング、そしてあの言葉にできない違和感……。それらすべての断片が、信じたくない一つの可能性を浮かび上がらせていた。

真実を突き止めなければならない。

その真実がどれほど辛いものであっても、何が本当に起こったのかを知る必要があった。

三日目の午後、大悟が部屋で休んでいる間に、私は一人で機材保管庫へと向かった。

神谷家の人間として、私には大悟のすべての機材を検査する権利があった。スタッフは恭しく、大会で使われた彼のサーフボードと関連機材を私の前に並べた。

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