第6章

 朋之は立ち上がり、純銀のトレイからシャンパンのグラスをゆっくりと手に取ると、再び上座に腰を下ろした。

 気怠げな姿でありながら、息の詰まるような威圧感を放っている。

 彼が軽く手を振る。

 二人のボディガードが即座に克裕と村木を彼の足元へと放り投げた。

「私の子! 私の子を返して!」

 村木は金切り声を上げ、ボディガードに無理やり抱き上げられた赤ん坊へと飛びかかろうとした。

「跪け」

 朋之は彼女に視線を向けることすらなく、ただ手にしたグラスを揺らした。

 ボディガードが彼らの膝裏を容赦なく蹴り飛ばす。骨が床に打ち付けられる鈍い音が響き、思わず歯が浮くような感覚を覚えた。

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