第7章
「どこが痛いの? 教えて」
涙声で、胸が締め付けられるほど脆さを帯びていた。
進は後ろに付き従い、目を真っ赤にしながら私に触れようとするが勇気が出ず、まるで怯えた小動物のようだった。
「ママ……悪い人がママをいじめた……全部僕のせいだ……」
私の心は一瞬にして溶け落ちた。
進を見つめながら私は悟った。村木が自らを犠牲にしてまで克裕を逃したのには、彼女の子供のためだったに違いないと。
なぜなら、克裕が生きていてこそ、彼女の私生児を養う者がいるからだ。
私は手を伸ばして進の柔らかい髪を撫で、わざと厳しい顔を作って朋之に視線を向けた。
「この子を叱ったの?」
進は首...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
縮小
拡大
