第12章
三日後、私の最初の一通の招待状が効果を発揮した。
「蛍様、聖女リリスが魔王城に向けて移動を開始しました。しかし、まだ躊躇しているようで、直接こちらへ向かってはおりません」
闇鴉が密室で私に報告する。
私は魔法の水晶玉をそっと撫でながら、画面に映る聖女がある町の宿で思い悩んでいる姿を見つめた。
「まだ慎重すぎるわね」
私は冷笑する。
「どうやら、断れない理由を与えてあげる必要がありそうね」
私は闇鴉に向き直った。
「何人か手配して、逃げてきた村人を装わせ、聖女が必ず通る道で『遭遇』させなさい。蛍姫が突然正気を取り戻し、魔王が無辜の民に大虐殺を仕掛けようとしていると、外...
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2. 第2章
3. 第3章
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