第110章:スターライトジェム

「ちょっと見てきますね」アストリッドは車のドアを押し開け、外へ出た。

スマートフォンの地図は間違いなく自分たちがシルバーメープル地区にいることを示していたが、プレスコット・ジュエラーズの支店らしきものはどこにも見当たらなかった。

「モントゴメリー社長、私も周辺を見てまいります」ジェフリーは車を道端に寄せて駐車すると、反対方向へと歩き出した。

サイラスはアストリッドと並んで歩いた。

山道を登っていくこと約十分、アストリッドは低層の建物を目にした。

近づいてみると、古びて傷んだ看板が掲げられていた。『スターライト・ジェムズ』

サイラスも、彼女と同時にそれに気づいた。

アストリッドは立...

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