第101章 結人、私妊娠したよ

 小林莉那がゆっくりと病室へ入ってきた。足音さえ殺すようにして、ベッドの脇へそっと近づく。

「結人……心配でたまらなかったの。入院したって聞いたし、それに食事まで断ってるって……。放っておけなくて、こっそり会いに来ちゃった」

「出ていけ!」

 吉野結人は彼女の言葉を最後まで聞こうともせず、かすれた声で怒鳴り散らした。

「誰が来いって言った! 今すぐ出ていけ! 莉緒に知られたら……おまえがまた俺にまとわりついてるって知られたら、あいつは二度と俺を許さない! 出てけって言ってるだろ!」

 小林莉那はびくりと肩を震わせ、涙が一気にあふれた。

 けれど後退するどころか、彼女はかえって半歩...

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