第140章 ただ待つしかない

「そうよ! それに、おまえと俺の間には――もう情なんて欠片も残ってない!」

 吉野結人が荒々しく怒鳴りつけた。

「おまえが仕組んで俺と寝た、あの日からだ。俺はおまえが憎くてたまらない! 小林莉那……なんでよりによって俺と寝た? 俺が与えたものが、まだ足りないっていうのか? 昔の付き合いがあるだけで、A市で一生食うに困らないくらいは面倒を見てやれた。なのにおまえは、それを自分で踏み捨てたんだ。欲が深すぎるんだよ!」

 小林莉那は、頭から叩きつけられるような罵声に、その場で固まった。

 全身がぶるぶる震え、思わず両腕を抱える。信じられないものを見る目で、吉野結人を見上げた。

 まるで、...

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